Pythonを学んでいると「リスト」と並んでよく登場するのが「タプル(tuple)」です。見た目はリストに似ていますが、実は大きな違いがあります。本記事では、Pythonのタプル型の基本から応用テクニック、注意点まで初心者向けにわかりやすく解説します。
タプル(tuple)とは?
タプルは、複数の要素をまとめて一つの変数に格納できるデータ型です。リストと違い、タプルは「イミュータブル(不変)」であり、作成後に中身を変更することはできません。そのため、データを固定して扱いたい場合に役立ちます。
numbers = (1, 2, 3)
print(numbers) # (1, 2, 3)
このように、丸括弧()
を使ってタプルを定義します。中の値はカンマで区切り、異なるデータ型を混在させることも可能です。
タプルとリストの違い
タプルとリストは見た目が似ているため混乱しやすいですが、両者には明確な違いがあります。
- リスト(list):変更可能(追加・削除・更新ができる)
- タプル(tuple):変更不可(作成後は要素を変更できない)
したがって、データを守りたい場合はタプルを使い、頻繁に変更が必要な場合はリストを使うのが一般的です。
# リストは要素を変更可能
lst = [1, 2, 3]
lst[0] = 100
print(lst) # [100, 2, 3]
# タプルは変更不可
tpl = (1, 2, 3)
# tpl[0] = 100 # エラー
タプルの基本操作
タプルはリストと同様にインデックスやスライスを使えます。したがって、部分的に取り出したり要素を確認したりすることが可能です。
fruits = ("apple", "banana", "orange")
print(fruits[0]) # "apple"
print(fruits[1:3]) # ("banana", "orange")
また、タプルは繰り返し処理(for文)にも利用できます。そのため、固定データの一覧を効率的に扱うときに便利です。
タプルの便利な使い方
複数の値を一度に代入
タプルは一度に複数の値を変数に代入できる「アンパッキング」という便利な機能があります。
point = (10, 20)
x, y = point
print(x) # 10
print(y) # 20
このように、タプルを使うことでコードを短く書けるのも魅力です。
関数の戻り値で活用
関数が複数の値を返す場合、タプルは非常に有用です。
def get_user():
return ("Taro", 25)
name, age = get_user()
print(name) # Taro
print(age) # 25
このように、タプルを使えば複数のデータをまとめて返せるため、関数の使い勝手が向上します。
タプルの応用テクニック
タプルは変更できないため、辞書(dict)のキーや集合(set)の要素として利用できます。リストは変更可能なのでキーにできませんが、タプルなら安全に扱えます。
locations = {
(35.6895, 139.6917): "Tokyo",
(34.6937, 135.5023): "Osaka"
}
print(locations[(35.6895, 139.6917)]) # Tokyo
このように、タプルは「変更されない保証」があるため、データ構造の信頼性を高めるときにも活躍します。
よくあるエラーと注意点
タプルを扱う際に初心者がよくつまずくのは、要素が1つだけのタプルを作るときです。丸括弧だけではタプルと認識されず、単なる値として扱われてしまいます。
a = (1) # これはint型
b = (1,) # これはtuple型
print(type(a)) # <class 'int'>
print(type(b)) # <class 'tuple'>
このように、1要素のタプルを作る場合はカンマを忘れないようにしましょう。また、リスト感覚で要素を変更しようとしてエラーになることも多いため注意が必要です。
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まとめ
Pythonのタプル型(tuple)は、データを安全に保持するために欠かせない型です。リストとの違いを理解し、アンパッキングや辞書のキーとしての利用など応用的な使い方も覚えておくと便利です。特に初心者は「変更できない」という特徴を意識しながら実践すると理解が深まります。
さらに理解を深めたい方は、Pythonのlistの使い方を学ぶと、配列処理に役立ちます。またfor文やwhile文の基礎も合わせて読むと理解が一気に広がります。

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