株価や気温、売上など、時間とともに変化するデータを扱うときに重要なのが「時系列分析」です。本記事では、Pythonを使って時系列データを効率よく分析する方法を初心者向けに解説します。データ分析の基礎から応用まで一歩ずつ学んでいきましょう。
時系列データ分析とは?
時系列データ分析とは、時間軸に沿って変化するデータを解析する方法です。例えば、日ごとの売上や月ごとの気温推移などがあります。この分析により、トレンドや季節性を把握し、将来の予測に役立てることができます。Pythonには時系列データを扱う便利なライブラリが多数あり、学習コストが低いのも魅力です。
Pythonで使う主なライブラリ
pandas
時系列データの扱いで最もよく使われるのがpandasです。日付のインデックス化やリサンプリング、移動平均などの処理を簡単に実行できます。
matplotlib・seaborn
データを可視化するために利用します。折れ線グラフやヒートマップを作成することで、トレンドやパターンを直感的に理解できます。
statsmodels・scikit-learn
より高度な解析や予測を行うときに役立ちます。特にstatsmodelsはARIMAモデルの実装でよく使われています。
時系列データの読み込みと準備
まずはCSVデータを読み込み、日付をインデックスに設定します。
import pandas as pd
df = pd.read_csv("timeseries.csv", parse_dates=["date"], index_col="date")
print(df.head())
parse_datesオプションを使うことで、自動的に日付型に変換されます。さらにindex_colで日付をインデックスに指定することで、時系列データとして扱えるようになります。
基本的な可視化
時系列データはグラフで確認することが重要です。
import matplotlib.pyplot as plt
df["value"].plot(figsize=(10, 4))
plt.title("時系列データの推移")
plt.show()
折れ線グラフを描くことで、トレンドや変動を視覚的に確認できます。特に長期的なデータではパターンが見えやすくなります。
リサンプリングと移動平均
リサンプリング
データを日単位から月単位に変換するなどの処理が可能です。
monthly = df["value"].resample("M").mean()
print(monthly.head())
移動平均
短期的な変動を平滑化して、トレンドを把握しやすくします。
df["value"].rolling(window=7).mean().plot(figsize=(10,4))
plt.title("7日間移動平均")
plt.show()
トレンドと季節性の分解
statsmodelsを使えば、データをトレンド・季節性・残差に分解できます。
from statsmodels.tsa.seasonal import seasonal_decompose
result = seasonal_decompose(df["value"], model="additive", period=30)
result.plot()
plt.show()
これにより、データの持つ周期的な動きを把握でき、予測の精度向上につながります。
ARIMAモデルによる予測
将来のデータを予測するには、ARIMAモデルがよく使われます。
from statsmodels.tsa.arima.model import ARIMA
model = ARIMA(df["value"], order=(5,1,0))
fit = model.fit()
print(fit.forecast(steps=5))
orderの設定によって予測結果は変わるため、AICやBICを参考に最適なパラメータを選びましょう。
応用テクニック
- LSTMなどのディープラーニング:長期依存関係を考慮できるため、高度な予測に有効です。
- 特徴量エンジニアリング:曜日や祝日フラグを特徴量に加えると予測精度が上がります。
- 外部データとの組み合わせ:天気や為替データを組み合わせると、より現実的な予測が可能です。
よくあるエラーと注意点
- 欠損値処理の不足:時系列データでは欠損が予測精度に大きく影響します。
- 季節性を無視:季節性を考慮しないと、誤った予測をしてしまう可能性があります。
- 過学習:複雑なモデルを使いすぎると、学習データに依存しすぎて精度が落ちます。
これらに注意しながら分析を進めることが重要です。
効率的に学ぶためのステップ
時系列分析は最初は難しく感じるかもしれません。しかし、まずは基本的な可視化や移動平均を試し、その後にARIMAやLSTMといった高度な手法に進むのがおすすめです。少しずつステップアップすれば、実務でも使えるスキルが身につきます。
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まとめ
Pythonを使った時系列データ分析は、pandasやstatsmodelsを活用すれば効率的に行えます。基本の可視化から予測モデルまで順を追って学べば、ビジネスや研究で役立つスキルが確実に身につきます。
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参考リンク: pandas公式サイト, statsmodels公式ドキュメント
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